生成AIとは?「優秀な部下」としての使い方とプロンプト作成のコツ

AI・生成AI

最近よく耳にする「生成AI」。ChatGPTなど、さまざまなサービスがありますが、実際には何ができるのでしょうか? ここでは、生成AIを「優秀な部下」にたとえて、しくみと上手な使い方をやさしく解説します。


生成AIでできること

  • 文章や会話:質問への答え、記事、メール文、要約
  • 画像やイラスト:指示に合わせた絵やロゴ、合成写真
  • 動画や音声:ナレーション、BGM、短い動画
  • プログラムコード:ホームページや簡単なアプリの部品

ポイントは、人が時間をかけて作っていたものを、AIが短時間で「たたき台」まで作ってくれることです。 ただし、最後の仕上げは人間が確認して整える必要があります。


生成AIのしくみ

  1. 学習:たくさんの文章を読み、言葉のつながりや使い方を覚える
  2. 分析:質問や指示の中から大事なキーワードを見つける
  3. 作成:覚えたパターンをもとに、言葉を並べて文章を作る

人間の会話と似ているところ

私たちも相手の話からキーワードを拾い、何を聞きたいのか考えて答えます。AIも似たことをしていますが、 経験や感情ではなく「言葉のパターン」が頼りです。


「優秀な部下」としての特徴

👍 良いところ⚠️ 注意点
豊富な知識:いろいろな分野の情報を組み合わせて答えられる間違えることがある:もっともらしいけれど事実と違う答えが出ることがある
積極性:わからない部分も推測して案を出す思い込みが続く:間違いを指摘しないと、その前提のまま話を進めがち
速さ:指示するとすぐに結果を返す指示のぶれ:あいまいな指示だと意図と違う結果になる
忍耐強さ:何度でも修正に付き合う速さゆえの粗さ:裏付けが足りないまま答えることがある

「AIが間違えるから使えない」というのは、部下に丸投げしているのと同じです。 間違いを見つけて正しい方向に導くのが、上司(使う人)の役目です。


生成AIがつく嘘(ハルシネーション)は「頑張った結果の間違い」

優秀な部下でも、はっきりした答えが手元にないときは、自分の知識や経験を総動員して「それらしい答え」を考えます。 その答えが時には間違ってしまうこともありますが、それはサボったわけでも、わざと嘘をついたわけでもありません。 むしろ「なんとか役に立とう」とベストを尽くした結果です。

生成AIのハルシネーションも、これと同じです。AIはたくさんの情報をもとに答えを作りますが、 正しい情報が見つからないときでも、持っている知識の中から最も適切だと思う答えを組み立てます。 その過程で、もっともらしいけれど事実と違う答えが出ることがあります。

大切なのは、そこで「間違ったから使えない」と突き放すのではなく、 一緒に確かめる・間違いを正す・別の角度から聞き直すというやり取りを重ねること。 間違いは誰にでもあります。人と同じように、AIの間違いも受け止め、正していくプロセスこそが、 より良い答えにたどり着く近道です。


プロンプト(指示文)のコツ

  • 役割を伝える:「あなたは経験10年のマーケティング担当者です」
  • 目的をはっきり:「新商品のSNS投稿案を作ってください」
  • 条件を具体的に:「300文字以内で、20代女性向け、やさしい口調で」
  • 形式を決める:「見出し→本文→ハッシュタグの順で3案」
  • 理由も求める:「なぜそうしたのか一文で説明」
  • やってほしくないことも伝える:「専門用語は使わない」

コツ:サンプルを一つ見せて「この感じで」と伝えると、より近い結果が出やすくなります。


上手に付き合うために

  • 確認する習慣:大事な情報は別の信頼できる情報源で確かめる
  • 会話を重ねる:一度で完璧を求めず、やり取りを繰り返す
  • 例を見せる:「こんな感じで」と具体例を渡す
  • 早めに修正:間違った前提に気づいたらすぐに直す

※ 家族や恋人にはこの「部下」理論は使わないほうが平和です。多くの場合、求められているのは「解決」より「共感」です(笑)。


これからの生成AIと「専用AIエージェント」

毎回、細かい条件を一から説明しなくても使えるように、今後は専用AIエージェントが増えていきます。 ここでいう「エージェント」とは、特定の役割や目的を持って動くAIのことです。

たとえば「料理の相談にだけ答える」「旅行プランを作る」「趣味の話題に特化して教えてくれる」といった、 前提条件が最初から決まっているAIです。分野に合わせた知識や話し方をあらかじめ設定してあるため、 短いやり取りでも的確な答えが返ってきます。これは、教育や準備をしておいた部下が、すぐに仕事に取りかかれるのと似ています。

RAG(検索拡張生成)という考え方

インターネット全体の情報ではなく、特定の情報だけを使って答える仕組みも重要になります。 これをRAG(検索拡張生成)と呼びます。

RAGは、あらかじめ用意した情報(会社の規則、地域の情報、家庭のメモなど)をAIに参照させて、 その情報を根拠に答えを作る方法です。たとえば、社内マニュアルを参照するチャットボットや、 家計簿のデータをもとに家計のアドバイスをするAIなどがこれにあたります。 根拠を決めて答えるので、的外れが減り、確認もしやすくなります。


初心者向け:すぐ使えるプロンプト&安全ガイド

プロンプトの良い例/悪い例

同じお願いでも、条件を具体的に伝えるとAIの回答が格段に使いやすくなります。下の表を参考にしてください。

悪い例(あいまい)良い例(具体的)
旅行プランを考えて仙台で週末に夫婦で楽しめる、予算2万円以内のグルメ+観光プランを考えて
レポートを書いて高校1年生向けに、200文字以内でSDGsの概要を説明して
メールを作って上司へのお礼メール。感謝を伝えつつ、3行程度で簡潔にまとめて

ポイント:「誰向けか」「目的」「条件(字数・予算など)」を入れるだけで結果がぐっと実用的になります。

入力してはいけない情報(NG例)

便利さの裏で情報流出のリスクもあるため、以下は絶対に入力しないでください。

  • 個人情報(住所・電話番号・マイナンバー等)
  • 社外秘や機密情報(業務上の秘密、顧客データなど)
  • パスワードやクレジットカード番号などの認証情報

目安としては「友達にLINEで送る内容」くらいの情報量に留めると安全です。

用途別の気軽な使い方(まずは身近な場面で試す)

生成AIは日常のちょっとした困りごとから仕事の下書きまで、幅広く使えます。まずは下のような簡単な事例から始めてみましょう。

  • 家庭:今日の夕食の献立アイデアを予算や苦手食材を指定して提案してもらう
  • ビジネス:会議用のアジェンダやメールのたたき台を作ってもらう(最終チェックは自分で)
  • 学習:難しい説明を自分のレベルに合わせて要約してもらう(例:中学生向けに説明して)

ヒント:いきなり難しいことを頼む必要はありません。身近なタスクで慣れてから応用すると安全で効率的です。

まとめ

生成AIは、人の仕事を奪うものではなく、アイデアや作業のスピードを上げてくれる相棒です。 大事なのは、AIの特徴を知り、はっきりした指示を出し、結果を一緒に確かめて正していくこと。 この「優秀な部下」という視点で接すれば、日常や仕事がもっと便利で楽しくなります

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